田上惠一のニュース
1月24日、NPO法人 奈良21世紀フォーラムの依頼を受けて、講演をしました。会場は、近鉄奈良駅ビル8階にある「北京料理 奈良百楽」、若草山・東大寺・興福寺を間近に望むことができます。演題は「書の力」、午後から古梅園の墨作りの見学があることから、「熱釜塗蝋」をキーワードにした文房四宝の話を基調にして展開されました。実際に、古い資料や文房具(硯など)も見ていただきました。写真4枚目は、古梅園の社長自ら、墨を磨って「熱釜塗蝋」を体感しておられるところです。(2017年1月)
「正暦寺のびのび写経の会」作品展が、9月5日(金)~7日(日)、奈良県文化会館において開始されました。正暦寺(奈良市菩提山町)は、紅葉の美しさで知られ、いつ訪れても心休まる宗教空間にファンの多いお寺です。正暦寺に魅せられた方々が、般若心経・梵字や経典を読み、出会った美しい言葉や教えなどを書かれた作品展です。住職でいらっしゃる大原弘信さんとは、若い頃からお付き合いがあり、2002年の「正暦寺創建1000年祭」の折に、田上恵一は、佐藤勇吉先生作の「正暦寺四季の詩」を、全紙サイズ12幅に書かせていただきました。この度、特別展示されました。写真は、その一部です。(2014年9月)
高三の漢文の補習に参加した生徒(30名ほど)のために書いた色紙です。東大寺学園高等学校の卒業式が2月14日にあり、毎年、プレゼントしているそうです。「己トハ何カ」は、釈迦の言葉、この両脇に、「祝○○君東大寺學園卒業」「平成二十三年春日於 山稜學舎南窗下鐡牛道人題」と落款が入ります。山陵學舎とは、学校が奈良市山稜(みささぎ)町にあることから重複を避けた別称です。(2011年2月)
田上惠一の「干支」の色紙は、当初、ほしい方の求めに応じて書いていたそうですが、年末の恒例となって、13年になります。昨年一回りし、十二支(12枚)集めてくださった方もあると聞いています。京都清水坂の「ギャラリー山清堂」さんや、奈良・大阪・京都の書道具屋さんで、お求めいただけます。朴とつな性格そのままの書、私も彼の書のフアンです。(2011年1月)
書道団体の「新書派協会」が発行している月刊紙『書』に、「印人伝」を連載しています。趙孟頫・米芾・吾丘衍・錢選・王冕・呉叡と、宋代から元末明初と書き続け、12月1日発行(第55巻 第12号)1月1日発行(第56巻 第1号)の「印人伝」は、周伯琦です。ネタは200も300もあると言っていますが、いつまで続くでしょうか。ひと月はすぐに立ち、締め切りに追われながら毎月まとめていくのは、本人のよい勉強になっているようです。 (2011年1月)
第35回全日本高等学校書道教育研究会兵庫大会事務局が、11月11日発行した「研究会集録」の紙上発表に、請われて一文を寄稿しました。『蘭亭叙』中の筆路・筆順および異体字・別体字についての試論 ー「全臨」指導時の参考としてー という長いタイトルですが、私が読んでも納得のできる、明快な論文となっています。 (2010年12月)
世界遺産の平等院(京都府宇治市)鳳凰堂内の、須弥壇や柱などをコンピューターグラフィックスによって創建当時(1053年)の極彩色で再現され、境内のミュージアム鳳翔館で一般公開されています。この催しのお供えに使われた包みの文字を、平安時代当時の書風でという依頼を受けて書きました。 (2010年8月)
今年、奈良は平城遷都1300年の年、NHK BS2の「45日間奈良時代一周」という番組があり、若いリポーターが、奈良の昔と今を旅するシリーズです。3月26日に放送された「墨と筆」に田上惠一が出演しました。2時間も取材を受け、その前には会場となった書道室を大掃除したそうですが、出演は1分程、誰にも宣伝しなくてよかった、と本人は言っています。夏に再放送されます。 (2010年3月)
木耳社刊の著書『図解「蘭亭序」(張金界奴本)を書く』の、好評だった初版本に、さらに訂正が加えられ、第2刷が発行されました。彼の得意とする金石学の見地から、行書「蘭亭序」の筆順を説いています。手にとって、ご覧いただけると、幸甚です。
定価(本体2000円+税) (2010年1月)
藝文書院発行の『金石書学』第14号に、「金石の気 新始建国元年嘉量銘」という論文を発表しました。拙宅のリビングの掛け軸は、彼のコレクションが時々換えられ、しばらく珍しい「嘉量」の拓が飾られていました。その銘文を読み、書風や伝器・伝拓を解説しています。地味な研究分野ではありますが、私には書の世界の豊かさを垣間見る思いです。 定価(本体1,238円+税) (2010年1月)