器に書いた書
陶板を作る要領で、粘土を叩いて広げ、台皿として使えるように足を付け、さらに吊るせるようにしています。2つ目は、二つとしてないという意味の「不二」、フジは富士・不尽とも音通で、おめでたい言葉です。2つ目は、草書の「和」、右は、5枚の花弁のような陶板の表面にレースで凹凸を付け、草書の「花」と書きましたが、読めなくてもよいと思っています。 |
1つめは、レースで凹凸を付けた表面に呉須で模様を付け、「心」と篆書で書いています。2つ目は、「有心無心の心」と草書で書いています。 台皿としても使える陶板は、6枚作りましたが、右の作品は、文字のない、赤絵と緑釉の線の動きだけで描いたものです。 |
「石川九楊展」(伊丹市立美術館)で、「盃千字文」の大作を見た折、箱崎先生が、君もできるよ、やってみよう、とおっしゃって、豆皿をたくさんひいてくださいましたので、呉須で「イロハ歌」を書きました。書く時間は3分程で一気に書き、本焼きの後、赤絵でアクセントを付け、工芸的に仕上げました。 |
「鹿」をテーマにした皿と湯呑みです。1枚目は、隷書の「鹿」に呉須と銀彩でアクセントを付けた25㎝四方のやや大きめの四方皿です。2枚目は、直径35㎝程の大皿、湯呑みの「鹿」は、甲骨文字です。 |
左から、呉須と銀彩で書いた「羊(祥)」と「祥雲」、縁を赤絵で巻いた「祥雲」と「吉祥」です。共におめでたい言葉です。これらの言葉は、他にも、小さめの皿にたくさん書きました。 |
「大吉祥」の三文字を書いた湯呑みです。この言葉は、蕎麦猪口や皿にも書きました。 |
左から、呉須・赤絵・緑釉で書いた「幻」、外側と内側に「十二支」を書いた筆洗、右2点の花器は、「雪月花」と書いています。 |
赤絵で書いたものです。左から、「松風水月」、「十二支」を書いた筆洗、右の2点の花器には、「月到天心(月が天の中心に到る)」「抱花眠(花に抱かれて眠る)」と書きました。 |
赤絵金襴手の作品は、魯山人の作品にも見られるもので、一度挑戦してみたいと思っていたものです。赤絵の上にさらに金で文字を書き、緑の釉薬でアクセントを付けました。左から、角皿の縁に行書で「松・風・水・月」、筆筒には「両岸百花深」、鉢には「抱花眠」、皿には色で一生を表した句「青春・朱夏・白秋・玄冬」を隷書で書きました。 |